おめでとうございます
3000グラムの健康な赤ちゃんですよ
まわりの人達にはうっすら涙が浮かんでいた。
お爺ちゃんの待っていた長男の子供。
お父さんの待っていた長男。
喜びは言葉では表せない
お母さんの手のひらから離れるとそこは新生児室だ
同じような子どもが沢山いた。僕たちはテレパシーで通じてる
なんでお前はそんなに仏頂面なんだ?
そうよね、この世に生まれたのよもっと喜びなさいよ
ぶーぶーぶー
どうせみんなは成長するんでし
僕はこのまま年をとらず親の手のひらに戻るんでし
私なんて三人目の女の子だったからお爺ちゃんもおばあちゃんんも駆けつけなかったわ
おれなんて親父が仕事だからって放ったらかしだよ
ぶー
僕はずっとひとりでし
相入れることの出来る人はこれから生まれてくる妹くらいでし。
俺大きくなったらサッカー選手になるんだ
私はアイドルがいい
ぶーぶー
夢なんていつまでもモテないからいいんでし
僕はいつまでも夢を描くことしかできないんでし
人は自分の為に涙を流してくれる
でも自分はなかなかひとのために泣くことはなかった
部屋から出るときせめてこの不機嫌な顔だけは直してゆくべきだった
仲間とは離れ離れになったけど皆元気でやってる。
それが伝わっているから
なんとか嬉しい
喜びは普段自分では分からない部分で伝えているのだろう
だから僕は幸せに満たされている。
おわり
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