空は晴れていた
空気は凛として自分の前に立ちはだかる
姿勢を低くしてみを構えた
頭の中で号砲が鳴る
飛び出した瞬間何かが弾けた
目の間に広がるトンネルのような空間
筋肉が軋みながら躍動する
周りにはだれもいない僕だけの空間
風を思いっきり切るのは最高の感触だった
次第に動悸が襲う
ゴール直前
何かが聞こえてきた
隣から誰かの息を吐く音
そうかこれは競争だった
心地よい疲れが肉体を包むとき
終わった瞬間だなと思う
結果のうれしさと今ここに全力を出した達成感
それが僕の100m
2010年12月19日日曜日
誕生日
ちゃんとご飯は食べてる?
それと部屋の片付けも洗濯もちゃんとするのよ
わかってるよ
自分の部屋に寝そべって相変わらずな母親と対話する
でもちゃんと覚えてるんだね
ちょっと違う今日は自分の誕生日
部屋の電気を消してテレビの明かりだけにする
声は消音にして自分だけに浸る
小さなケーキとビール
フカフカの枕を頭に当てて寝そべりながら時間を過ごす
時間はただただ静かに過ぎてゆくけれど
こうやって静かに穏やかに過ごす時間
いま思えばそんなになかった気がする
テレビ番組も内容が佳境に入ってきた
静かに眼を閉じる
るるるるる
電話が突然なった
はい
こんな時間に誰だろう
無言の電話だった
ともあれほろ酔い気分の自分にはどうでもいい
いつでもあなたとは一緒だから
テレビ番組のヒロインがそう叫んだ
何故か目線は僕、のような気がした
それと部屋の片付けも洗濯もちゃんとするのよ
わかってるよ
自分の部屋に寝そべって相変わらずな母親と対話する
でもちゃんと覚えてるんだね
ちょっと違う今日は自分の誕生日
部屋の電気を消してテレビの明かりだけにする
声は消音にして自分だけに浸る
小さなケーキとビール
フカフカの枕を頭に当てて寝そべりながら時間を過ごす
時間はただただ静かに過ぎてゆくけれど
こうやって静かに穏やかに過ごす時間
いま思えばそんなになかった気がする
テレビ番組も内容が佳境に入ってきた
静かに眼を閉じる
るるるるる
電話が突然なった
はい
こんな時間に誰だろう
無言の電話だった
ともあれほろ酔い気分の自分にはどうでもいい
いつでもあなたとは一緒だから
テレビ番組のヒロインがそう叫んだ
何故か目線は僕、のような気がした
2010年12月13日月曜日
聖女
なんでこんな事言うのよ、ひどいよ
なんにも言わないならはっきり言うよ
あの女の言うことなんてどこにもないんだ
さすがに今度は我慢ができないね
いくら菩薩のような私でもこの態度にははっきりいってゴメンだわ
フ~ため息しか出てこないよ
いままで何のために私たちは一緒に頑張ってきたんだろう
一瞬でパーだ
いつでも帰ってきていいんだよ
君を咎めても同しようもないからね
分かってますね
いつでも帰ってきてね
いま帰ったよ
今日もあなたの言うとおり
性に合わないことは全部切り捨ててきた
言葉を返すようだけれどみんなあなたのことを思ってだから
心にもない言葉を吐き出すときにはもう関係なんてないんだから
僕も何となく聞こえるんですが
でも大きな声には出せない
世界が淀んできたらみんな私には通じている
いつでも帰っておいで
あぁ母さんいつもあなたが恋人だよ
なんにも言わないならはっきり言うよ
あの女の言うことなんてどこにもないんだ
さすがに今度は我慢ができないね
いくら菩薩のような私でもこの態度にははっきりいってゴメンだわ
フ~ため息しか出てこないよ
いままで何のために私たちは一緒に頑張ってきたんだろう
一瞬でパーだ
いつでも帰ってきていいんだよ
君を咎めても同しようもないからね
分かってますね
いつでも帰ってきてね
いま帰ったよ
今日もあなたの言うとおり
性に合わないことは全部切り捨ててきた
言葉を返すようだけれどみんなあなたのことを思ってだから
心にもない言葉を吐き出すときにはもう関係なんてないんだから
僕も何となく聞こえるんですが
でも大きな声には出せない
世界が淀んできたらみんな私には通じている
いつでも帰っておいで
あぁ母さんいつもあなたが恋人だよ
2010年12月4日土曜日
サーチャー
人をさがしている
身元はよくわからない
写真は用意してある
これだけではわからないよ
心配するな寝床だけはしっかりわかる
道具は?
狙撃銃とトカレフ
そして至近距離用のアーミーナイフだ
アーミーナイフをくれ
そしてその晩
依頼を受けると確実に夜空に鮮血がほとばしる
仕事の手際のよさは天下一品だった
あとの処理は私たちが付ける
お前は家で待機しなさい
高級マンションの3階の一室
何故かインターホンを押してしまう
男は静かに部屋にはいる
1LDKと手狭だがなんでも揃っている
部屋の一室で猿轡をして縛られている女がいた
以前宅配ピザを頼んだ時トカレフをパンツに挟んでいる姿のまま出ていってしまった
躊躇している暇はなかった
男は女を監禁した
睡眠するときも女は必死で泣きながら何かを言っている
男は仮眠を取るしかなかった
人をさがしている
写真はないが役職はわかる
狙撃銃をくれ
昼の街
建物が所狭しと映えている
暗殺を昼に選んだのは最近夜にアレルギーがある
目星をつけた男は最上階から頭を狙い引き金を引く
あまり楽な殺し方では実感が希薄なのだが
何かに怯える自分に気付き始めた
人をさがしている
写真も経歴も住んでいる場所も分かっている
そうか
男はその写真を見て戦慄した
その婦人はね
お前のスパイなんだよ
なにか?
いや、ちょっとだけ見たことがあって
男は冷静になった
トカレフの弾倉をチェックした
家に帰る時インターフォンを鳴らさず
蹴破るかのように入った
銃口を構えた先には
誰もいなかった
ベランダの戸が既に空いていた
風が吹き抜けていた
女は少しの残り香も残さず消えていた
いつでもここから抜け出せる状態だった
男はまた戦慄した
海外に高飛びをする計画があった
もはやどうでもいい
身元はよくわからない
写真は用意してある
これだけではわからないよ
心配するな寝床だけはしっかりわかる
道具は?
狙撃銃とトカレフ
そして至近距離用のアーミーナイフだ
アーミーナイフをくれ
そしてその晩
依頼を受けると確実に夜空に鮮血がほとばしる
仕事の手際のよさは天下一品だった
あとの処理は私たちが付ける
お前は家で待機しなさい
高級マンションの3階の一室
何故かインターホンを押してしまう
男は静かに部屋にはいる
1LDKと手狭だがなんでも揃っている
部屋の一室で猿轡をして縛られている女がいた
以前宅配ピザを頼んだ時トカレフをパンツに挟んでいる姿のまま出ていってしまった
躊躇している暇はなかった
男は女を監禁した
睡眠するときも女は必死で泣きながら何かを言っている
男は仮眠を取るしかなかった
人をさがしている
写真はないが役職はわかる
狙撃銃をくれ
昼の街
建物が所狭しと映えている
暗殺を昼に選んだのは最近夜にアレルギーがある
目星をつけた男は最上階から頭を狙い引き金を引く
あまり楽な殺し方では実感が希薄なのだが
何かに怯える自分に気付き始めた
人をさがしている
写真も経歴も住んでいる場所も分かっている
そうか
男はその写真を見て戦慄した
その婦人はね
お前のスパイなんだよ
なにか?
いや、ちょっとだけ見たことがあって
男は冷静になった
トカレフの弾倉をチェックした
家に帰る時インターフォンを鳴らさず
蹴破るかのように入った
銃口を構えた先には
誰もいなかった
ベランダの戸が既に空いていた
風が吹き抜けていた
女は少しの残り香も残さず消えていた
いつでもここから抜け出せる状態だった
男はまた戦慄した
海外に高飛びをする計画があった
もはやどうでもいい
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