土手側の草むらで寝転ぶ少女
誰かが近づいてきたの察した
また私の事いじめるんでしょ
振り向き様に一言
少年は
苦笑に満ちた顔で
いつからだろうなこんなに自分の感情を素直に表せなくなったのは・・・
利用されるだけされていつからか人間関係に踵を返すようになった
あれに乗せて
単車の後ろのっけてよ
悪いなこいつは誰ものっけないんだよ
でも顔色見て少しほっとしたよ
学校来なよ
あんたのいない学校は本当しらけてるからさ
あぁでも面白い事見つけたんだ
またな
けたたくバイクを発進させ家路につく
よっこらせっと・・・きょうも誰もいないな
そうだ昨日見てたヴィデオの続きでも見るか
玄関をあけると人の気配がする
なんだ帰ってたの
母親が居間でテレビを占拠していた
自分だけの空間は部屋だけになる
丁度電話が鳴る
孝之ちょっと出てくれる?
受話器を取ると
あぁ俺だけど例の準備が整ったよ
じゃ今すぐいくから
出かけるの?
うん食事は適当に済ませとくから
もうすぐ試験なんでしょ勉強は進んでる?
母親の声が聞こえなかったふりをして
足早に家を出た
師走の都会はなぜか心細く
待ち行く人はみんな忙しく動いていた
そんなものを全く気にしないかのように
例の男は立っていた
よう、暫く。二か月ぶりだな
ここ数週間引き蘢ってな
例の研究してた
で、出来たのか?
あぁまだ実験段階だが
しかしよくそんな研究する装置があるな
自分家の親父大学教授だろ
研究内容がドンピシャでさ
しかも家においてあるものに無頓着で
だから論文や機材が簡単にそろう
出来るのか
あぁ試してみようぜ
時の歪みワームホールの出現場所を
Ⅰ-Dへ続く
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