2008年6月17日火曜日

部屋

あなたの存在なしでは何もできなかったよ あなたが今の自分の全て
この胎内で自分は人間のもとを知る




朝目が覚めると普段なら何かに気付くはずだった
スケジュール、場所、時計 全てが空っぽだった
顔を洗って歯を磨いてる最中に俺はこの部屋で一人暮らしてるのを知った
当たり前の事だけどなぜか気付かなかった 懐かしい香りのするこの部屋
どこか自分の在処を知った

日中は暇なので近くの碁会所に通う ヤニ臭く年寄りばかりだが含蓄のある人が居て
普段味わう事のできない昔の記憶や教訓を教わる
シチョウを知らない自分は意地になりごっそり石を抜かれていたとき 
所謂冷静に未来を見る事も人生には不可欠なのを学んだ気がする
生きてる石、死んでいる石、おとりになる石
皆最初は平等だ
戦いはトータルで占める
捨て石も時には有効なのだから
全体を広く見据える事
老人たちは皆余生を後世に伝える事で生き甲斐が出るのかもしれない

日もくれて、近くの弁当屋でかき揚げの弁当を買った
チェーン店の弁当もいいけれどそのオリジナルの店はなぜか家庭の手料理に感覚が似てる
何だかいつの間にか人間関係は狭まり億劫になってきたけれど
数えきれないほどの自分の世界で手一杯になった
ここには宝の山がある
他人から見ればすごく怠惰で横着な人間だった
しかしこの部屋の独特の空気は自分の呼吸すらも察知し適切なものに置き換えてくれる
一人の時間が増えてくのがそこまで怖くなった時
何かの前兆も兆しも無かったとき
ただ静かに俺はあるべき日を待つ事になった

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