2009年3月24日火曜日

猫の世界、犬の社会

君は近々クビか減俸だな。

社長直々にまたも怒鳴られた。
無理もないまた会社の命令に背いてしまった。
あの女性、パブリックロイヤルの五十嵐という女性に三年契約の更新をしてしまった。

お前、一体誰のおかげで飯が食えてるんだ

社長はもう止まらない
その日一日はさんざんだった。

一度会社を見に来てくれませんか?

そう言われたのは三日前。
私永物不動産の服部さん。
誘われるまま会社の前で待ち合わせ。
するとバイクのクラクションの音。

ここですここです。

ヘルメットをかぶっていて顔はわからなかったがバイクで迎えに来てくれた。

へぇバイクなの?

えぇこれならじゅうたいを気にせずにいけますから。

後部座席に座るとバイクに乗るのは久方ぶりだと懐かしくなった。

服部さんの会社はオフィス街から少し離れた物件。
ビルは三階建てだけれど床面積はある

ここの二階がオフィスです。
ドアにキーカードを挿して開けた。

観葉植物がいっぱいあり一人一人のスペースがゆったりとあるオフィス。
しかしなぜか人はまばらである。

あ、フレックスなの?

えぇコアタイムはありますけれど好きな時間に仕事をしてます。
応接室はこちらです。

窓の大きな部屋に入るとコーヒーが出てきた
一息ついて、

今日は仕事の話ではないんです
ただ我が社の雰囲気を感じてもらえれば

服部さんの指に恐ろしく巨大な宝石がちらついていた

その指輪・・・

えぇ報奨金で買いました。
結果を出せば個人の物ですから

ここは若い人だらけだけど、定年は何歳?

厳密に言えば自己責任で辞めてもらってます。
どんなに有能な人でもやはりお年を召されていれば若い人の差し支えになりますから。

俺は気まずかった
ただふんぞり返ることだけが自慢の上司
一体彼らに何を求めればいいのか?

あのこれからお食事はどうです?
タイ料理のお店でおいしいところ知ってるんです。

人間は最初に感じた直感を大事にすべきだ。
服部さんにあったとき
まるで甘い声を出して近づいてくる猫のような不思議な感覚だった。
呼ばないときにしか近づいてこない彼ら。
不安と好奇心が混じる複雑な気持ちだった。

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