この物語は際どい描写が含まれています
読む進む際には十分注意してご覧ください
俺は世界を見限っていた
既にすべてが手に入っていた錯覚だった
生まれた時から
故に優しい言葉をかけられたこともなく
自分からかけたこともない
親は大会社の社長
親族は市議会議員から警視庁の警視
VIPのオンパレードだった
やることは全て遊び
女遊びからドラック
やることを片っ端からやる
親たちが後の始末をつけてくれるのだから軽いものだった
今日は廃人同然にインターネットカフェに寄る
声をかければたいていの女はついてくる
今日も軽い気持ちだった
カードを定員に差し出すと
はい、四時間パックのa席ですね
こちらは禁煙になってますがよろしいですか
大人びた印象が残るがあどけない女
硬い笑顔で説明する
俺は30分後に部屋に来てくれと誘った
ネットサーフィンも飽きた頃
女が現れた
ロングヘヤーがなまめかしく
俺は声をかけた
女はまんざらじゃない素振りを見せた
そして何かが自分の中ではじけた
女を自分のものにしたい
その一言だった
突然後ろから羽交い締めにし
口を閉じさせると
女はかすかな声でやめてと言った
何だまんざらじゃなさそうじゃないか
俺はそう思い
いいだろ
その一言で始まった
女のスカートとパンツを脱がし
自分の下半身をあてがった
鈍く室内が軋む音がした
まさか他のネットサーフィンをやっている連中は気づきもしないだろう
事が果てると
俺は自分の名刺を出した
女は複雑な表情をして受け取った
やはりまんざらではなかったんだな
俺は呟いた
でもこんなこと誰にも言えません
どうしたらいいのか
俺にいつでも教えろよ
お互いの電話番号を交換してその後だった
俺は高台のマンションを独りで借りて住んでいる
親が毎月仕送る金と相談してそこに住んでいる
故に孤独なときもあった
遊び人だけを呼んで乱れる夜をしてもいい
しかし、遊びが派手になればなるほど心はすっ飛んでしまう
どこかが孤独なんだ
俺は女を呼んだ
名前をなんども聞いているのだが教えてくれない
家事を進んでこなしてくれ
俺は家政婦のように彼女を扱っていた
無論肉体関係は最初の時以外はない
ここが俺の肝心なところで後腐れのない一番の方法だった
俺は少しよぎるものがあった
彼女の微笑が丸くなってきたな
こんな時誰かがいてくれたら
俺はいつも思う
病気なとき、悩んでいるとき、苛まれているとき
結局親は金に自分を投げ出したに過ぎなかった
肝心なことは何一つ言い出せなかった
彼女を呼び出す日々が続く
まばゆい日があった
それは雪の日だった
熱を出しているのにもかかわらず
俺は雪と戯れた
彼女が倒れた自分を解放してくれる
そう思った
知り合って10ヶ月近く
彼女のお腹のあたりが気にかかるようになった
確かにボール大の大きさのお腹
普段体など見せ合わないので俺ははっとしてしまった
まさか
俺は彼女に解いだ出すのが怖かった
恋人ではない
しかし遊びではない
そんな微妙な関係が嫌なのだ
割り切れない
しかし彼女は告白をした
幸せそうにうつむき
あなたの生命が宿っていますと
俺は言った
おろしてくれと
慰謝料も出す手術代も出す
これ以上の関係はやめようと
彼女は悲しい顔をした
そういうと思っていたわ
今なら言えるけれども
あんたダサすぎるよ
自分より弱いものには卑屈でプライドだけは高くて
彼女は持っていた刃物で自分の腹部を斬りつけた
彼女は破水した
俺は無我夢中で救急車を呼んでいた
お腹の赤ん坊は無事
しかし彼女は出血多量で帰らぬ人となった
十年後
俺は軽い服役を終え
食卓の準備をしていた
お父さん会社に遅れるよ
お前こそ学校は
お父さんのことが心配で先に行けないよ
まだあどけない小学生の彼女
彼女はまばゆかったほんの少しぎこちない笑顔を見せて
自分の中で本当に守りたいものができた
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