ちょっと遅くなったかな
買い物を済ませて袋にはどっさりと食材が入っていた
顔を見上げると
家には電気がついていた
合鍵で幸治が既に中にいた
ごめん今日はちょっと仕事が入ってて
幸治は思い出の写真を懐かしそうに見ていた
ほらお前まだこんなにあどけないよ
うん確かに昔は自分でもかわいかった
今から料理作るね
いいよ今日は特別に外食をしよう
もちろん予約済み
何だろうこんなに懐かしいのは
まるでであった頃のように幸治の目は輝いてる
今日は記念日
二人が学校で出会った最初の日
幸治は高級なお店で料理を食べようと言った
でもいい
覚えてくれたのならそれだけでも幸せ
あのさ
いや今日は楽しく過ごそう
店に着くと幸治はあまり楽しそうには食事してくれなかった
少しうつむき気味で
しかも何かを考えてるようで
彼が
幸治が笑ってくれるなら
私はいくらでも努力するよ
少し外の風に浸ろうという事で海にいった
真新しい風がここでどんどん生まれてくんだね
幸治は私の顔を見ずに静かに言った
おれHIVに感染したんだ
え?
しかも浮気をして
自業自得だよ
私は言葉を失った
ごめんな
自分を何度も責めたけどどうしようもない
君の笑顔を見るたびに心が痛むんだ
もうこれ以上は
私は頭が真っ白になった
涙を落とす幸治の顔を見てふと
近くにある手を握った
私はまだ幸治の事好きだよ
これから始まる戦いにも私は一緒にいてあげる
一緒に笑ってくれるのならいつだって幸せは続く
おわり
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