2010年2月1日月曜日

Coffee break

珈琲のお代わりお願いします。後ホットドックも
喫茶店でノートパソコンを忙しげに動かす青年
薄暗い店内では少し異様に映る
人は真昼なのでまばらでこういう時間帯を利用して青年は原稿を書いていた

カチャリとテーブルの上にまっ更な皿とカップがおかれた
個々の店はマスターが直に珈琲を入れに来てくれるのだ
ドリップされてく音がたまらなく心地よい
香りも徐々に沸き立ってくる

ずいぶんとはかどっているみたいですね

そうですね
今は活動写真を夢見て打ち込んでいます

ここのマスターはお客が何をしているのかは全てお見通しで
青年は結構いろんなことを話している

モデルなんかいちゃったりして

あっわかりますか
実はですね、ほとんどエッセイだったりするんですよ

自分だけの独り占めですね
マスターはくすりと笑う

店内を程よく見渡すと大きな窓がある
これは何故か不思議なくらい外の世界を写し
ある意味鏡でもある

今日もその鏡のような窓を凝視する
猫が座っていた

その猫は真っ黒な毛に覆われて透き通った目をいかんなくこちらに照らしてくる
動物の気持ちなんてわからないけれど猫は特に分からない


窓には少しだけ水滴が残っていた
昨日は雨だった
出会いが欲しいものですな

マスターは飲み終わった珈琲を片付けながらそうつぶやいた

この小説は誰にも見せる必要性はないからむしろ見せたくはないから
好きなように書ける
フィクションだろうがエッセイだろうが自分の生きる糧になれば良い

好きなことは好きなこと仕事は仕事
分けた方が良い
今まで生きてきた経験がそう語りかける
自分の夢はそうだ、自分しか知らない美しい場所を沢山作ること

書いた後は食欲が無性にわく
冷えかけたホットドックを貪るように食べる

日もぼちぼちくれる頃
お尻にしびれが来た

マスター、お勘定

今度ケーキセットも頼んでみてくださいよ
自信作ですから

あぁ甘いモノね

お嫌いですか?

うん、そんなところ

次の日
電車にゆられ街の中心部電気街へ
店にはたくさんのノートパソコンが鎮座してあった

最近レスポンスが悪くなってきたから新調しなきゃ

薄型から、小型
バッテリーが長持ち等
様々条件を照らし合わせ
11インチのネットブックを手にとった

刺激のある場所にいれば結構文章は面白いと思う
それは家にいる時では感得できない何かだと思うのだが

喫茶店に入り独り黙々と今日も打ち込んでみる
リアルな社会ではこれが自分にとって最もリアルな感覚だ。

マスターと何故か二人三脚している今
大きな窓のある喫茶店に今日も吸い込まれる

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