2008年7月5日土曜日

本編

どんなに離れていてもわかるものだよ
本当の孤独とは注目されつつ誰とも相容れない事
だがあなたはきっかけをくれた
名前を付けてくれた 
後はあなたの腹の中から這い出る事だけ





モカをください
おかわりは自由で

ここは喫煙席ですがよろしいでしょうか?

えぇ結構です
好きなんですこの匂いが

30代半ばの帽子を目深にかぶった女性
誰かを待つわけでもなく途方も無く周りを見渡す

皆談笑を繰り返してるようでとても平和だ

徐にメモ帳を取り出すと女はある事を書き始めた
今までの男の遍歴と何やら化学式のようなもの
女は相関図のようなものも付け足した
女かしらそれとも男かしら
独り言を言うと
静かにお腹をさすり新しい生命の誕生を優しく確認した

すると突然喫茶店が殺伐とした雰囲気に包まれた
おぉここに真理子はいないか
男は突然怒鳴ると
真理子の席に行き
裁判所から通達だお前今日から拘置所行きだぜ
真理子
彼女は理由を確かめるかのように強い目で睨んだ
あれだけ倫理を冒涜したんだ
終身刑にでもなりゃ良いんだ

真理子は静かに席を立った
取り調べを受ける覚悟を既にしていたかのように

そして裁判で
泣きながら彼女は訴えられた
この女に俺は人生をめちゃくちゃにされたんだ
人類が2000年以上かかって手に入れたものを簡単に奪った
もう後には誰も続くものはいない

彼女は省みる事無く実刑を受けた

その後彼女は女の子を出産した
しかしその直後に男の子を産んだという噂も流れた
双子の兄妹は
身元が分からないまま消えていった
女は深く悲しみ社会からいつの間にか消えた



ポーン
また夢か
インターホンの音で自分に返る
1kの部屋にはまだ真新しいテレビがある
床の上にはラップトップのパソコン
机にはデスクトップのパソコン
皆同じに見えるが役割は違う
趣味と仕事と社交辞令、癒し
話題を作るためにテレビを後ストレス発散とイメージを
趣味で文章を音楽をやるためにラップトップ
ビジネスソフトを走らせるのにデスクトップ
こなすには必要だった
生活できなければ趣味も話題も作れない
腐った生活でもメリハリを付けるように汗を流すようにしている
外に出て軽いジョギング
しばらくして近場の喫茶店でミルクコーヒーを飲む
狭い喫茶店だがそれがまたよく煙草のほのかに染み付いた店内がなぜか懐かしさを誘う
帰っても何も手につかない時そんなときは頭を空っぽにできるテレビを見る
あぁまたこの子か
なぜか無邪気に笑うタレントに癒される
誰か身近にいてほしかった
笑顔の温かい人

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