さぁこれを使いな
そう言うと一粒の種を老人は自分に差し出した
これを齧れば俺は軽い興奮と覚醒で志気が上がる
さぁ今日もいってこい
良いな生きて帰るんだぞ
背中をポンと押された
進めば強烈な光を感じる
激しい喧噪の中俺はリングに上がる
相手は自分より20センチも上背があってニタニタと自分を舐めるように眺めてる
ゴングが鳴る
相手はジャブを出してきたと同時にハイキックを自分の頭上に出した
多分後頭部に当たったのだろう一瞬目の前が真っ暗になった
しかし痛みというシグナルはこのときは無い
さっきの種名前は知らないが体の全神経が麻痺する
相手がばてるまで好きなだけパンチを食らう
そしてフィニッシュはカウンターでボディブロー
相手は苦悶を浮かべながら倒れた
これでよかったんだ俺はかすかに響きだした痛みに目覚め
静かに倒れる
終わる
終わるんだ
そう思うと最前列の席から誰かが呼びかけていた
目の前には妻と子供
必死で涙をこらえて自分をここから解放したがっていた
ごめんな幸せをも見届ける事ができなくて
生まれ変われたら今度は
工事が完了しました
元々集合住宅なんで料金は結構リーズナブルですよ
そう言うわれるまま俺は自分の部屋にケーブルを引いた
早速パソコンを立ち上げて
インターネットをブラウズする
最初は自分の好奇心を満たすものを主流にしていたが
ある程度行くと質問がしたくなって掲示板にいった
そこは会員制でハンドルネームが必須だった
nick 日記をもじったこの名前
今日から俺はここでいろいろな人とコミュニケーションを繰り広げる
人を信用できたのだから易いものだと思った
だが現状は少し違っていた
全てを見下ろす何かに自分は感づき始めていた
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